転職活動者の「資格なし」は不利なのか?
転職を考えている方、転職活動中の方の中には資格をお持ちでない方もいらっしゃることでしょう。
「資格がないから転職が不利かも?」
「資格を取ってから活動した方がいいのだろうか」
と心配されていませんか?
確かに資格がないよりは、資格を持っているに越したことはありません。
しかし、実は企業側は採用活動において資格をそれほど重視しておらず、資格があることが必ずしも転職に有利になるわけではないのです。
では、採用担当者は求職者のどのような点を評価しているのでしょうか。
こちらのページでは、
・採用担当者はどのような点を評価、重視しているのか
・資格の有無が転職に影響するケース
・資格がない時の応募書類の書き方
についてお伝えしていきます。
企業が中途採用で重視するポイント
一般的に中途採用においては即戦力として活躍してくれる人材が欲しいため、「職務経験」が重視されています。
特に20代~30代前半の転職においては、経験だけでなく「ポテンシャル」も重視されており、資格のありなし以上に「経験とポテンシャル」が選考では有利に働きます。
仮に資格を持っていたとしても、実務経験がなければ評価は高くならず、選考で有利に働く可能性は少ないでしょう。
ただし、資格がなければ業務を行えない職種の場合はこの限りではありません。
例えば
・医療・福祉系では、看護師資格や介護福祉士資格、薬剤師資格など
・建設系では、施工管理技士資格、電気工事士資格など
・製造・運輸業では、フォークリフト技能者資格や普通自動車免許、中型免許、大型免許
などです。
これは、資格を持っていることが有利かどうか以前の問題なので、注意しましょう。
資格ありが転職に影響するケース
前述したように、資格がなければ業務ができない場合は、転職に影響することは言うまでもありません。
それ以外の場合では、業務上必須ではないものの、役立ちそうな資格を持っていることで有利になる場合がありますし、選考の際のアピールにもなるでしょう。
以下に職種別に持っているとアピールになるおすすめの資格をいくつかピックアップしましょう。
事務系の職種
◇MOS(Microsoft Office Specialist)
「PCが使える」と伝える人は多くいますが、客観的なレベルは書類上ではわかりません。「MOS」を取得していることで、WordやExcelなどの操作スキルを証明できることで有利に働くでしょう。
事務職は業務上パソコンを使うことが多いため、アピールすることができます。
また、
・日商PC検定
・日商簿記検定
・秘書検定
・TOEIC
なども、おすすめです。
IT系の職種
◇ITパスポート(IP)
IT未経験者・初心者を対象にした資格で、ITに関する幅広い知識を身に付けたい人におすすめです。
未経験からIT業界に転職したい方も、勉強の一環で持っていると自分のために役立つでしょう。
また、
・基本情報技術者(FE)
・応用情報技術者(AP)
・ネットワークスペシャリスト(NW)
・データベーススペシャリスト(DB)
など、IT業界の中でもどの職種を目指すかによって、役立つ資格を探してみても良いでしょう。
外資系の職種
◇TOEIC
外資系企業などでグローバルに活躍したい方は、語学力を必要とされています。
留学などで英語力に自信がある方でも、その英語力を証明できるTOEICなどで高スコアを取っておくことで、転職の際に有利に働くでしょう。
そのほか
・TOEFL
・国連英検
・国際秘書検定
なども、英語力の証明に役立ちます。
また、多言語を扱う企業や英語以外の外国語を必要とされている企業を希望しているのであれば、その言語に関する検定試験などで語学力を証明することも効果的です。
資格が無い時の履歴書の書き方
履歴書はすべての欄を記入して提出することが基本です。
資格を持っておらず、記入できることがない場合でも空欄は避け、欄には「特になし」と書きましょう。
空欄で提出してしまうと、一般常識がない、意欲が低いと受け取られてしまう可能性もあるため、注意が必要です。
ただし、業務で活かせる資格取得を目指して勉強中である場合は、
・○○の資格取得に向け勉強中
・202〇年〇月資格試験、受験予定(勉強中)
など、履歴書の資格欄でアピールすることも可能なので、勉強中の方はぜひ記載しましょう。
また、資格欄には「試験の結果待ち」についても記載できます。
なお、資格や免許の名称は、通称名を避け正式名称で記載することを忘れずに。
資格に左右されず、自己アピールを工夫しよう!
お伝えしたように、「資格があることが転職に有利である」というわけではありません。
資格を持っていても業務に関係ないものであればあまり意味はありませんし、書ける資格がなければ、志望動機や自己アピールなどに力を入れるほうがよほど効果的です。
資格の心配をするよりも、どのような自己アピールをすれば選考で有利になるかを考え、前向きな転職活動を行っていきましょう!