転職先は言うべきか？

転職先が決まったら、在職企業に転職先を言うべきか、言わないべきか、悩む方も多いことと思います。

退職を伝えたら、上司や同僚から「転職先は決まっているの？どこ？」と聞かれるケースもあるのではないでしょうか。

このような場合、あなただったらどうしますか？

言いますか？

言いませんか？

 

結論を言ってしまうと、答えはノー！

転職先は言わない方がいいです。

むしろ言うべきではありません。

 

それはなぜなのか、こちらの記事で説明していきましょう。

転職先を聞かれたときの対応の仕方についても、ぜひ参考にしてみてください。

 

転職先を言わなくてはならない法律はない！

たとえ在職企業であっても、退職時に転職先の企業名について伝えなくてはならない義務も法律もありません。

言わないからと言って、法律に違反するわけでも訴えられるわけでもないのです。

しかし、「転職先を言わなくても良いのだ！」とわかったところで、相手から聞かれているのに「言いません」、「教えません」とは言えないものでしょう。

どんなに丁寧な言い回しをしても、相手に言わなければ気まずい思いもするでしょうし、退職前にトラブルに発展してしまうこともありえます。

正直なあなたが根負けして話してしまう前に、まずは転職先を言わない方が良い理由からご紹介していきましょう。

 

転職先を言わない方が良い理由

転職先を言わない方が良いとされる理由をピックアップすると以下のようなケースが挙げられます。

 

退職・転職の話が広まる

転職先を言ったら最後、その話は数日中に社内で広まることでしょう。

転職によって退職する以上、まだ1ヶ月程度は在籍する予定でしょうから、話題の的となって働き続けるのはあまり良い環境とは言えません。

ましてや転職ともなれば、「次が決まっているんでしょう？」と冷ややかな扱いを受けることも考えられます。

転職はただの退職ではなく、「他の企業を選ぶ」ということですから、在籍する社員からすれば裏切り行為と受け取る方がいてもおかしくはありません。

退職日まで心穏やかに勤務するためにも、わざわざ居心地の悪い環境を作るべきではないでしょう。

 

転職先の企業名次第では妬まれる

もし転職先が誰もが知る大手企業や優良企業、知名度の高い企業などで、在職企業よりもより良い待遇が保証されていたり、給与アップなどが叶ったりする場合、転職先の企業名を知った人間から妬まれる可能性が高いです。

退職日を迎えるまでの間に嫌がらせを受ける可能性も否めません。

余計なトラブルを招かないためにも、転職先の企業名は言わない方が得策でしょう。

 

在職企業の引き留めに利用される

在職企業が人手不足であったり、あなた自身が企業にとって欠かせない人材であったりした場合、転職先を伝えたことで引き留めの口実に利用されることも考えられます。

実際に転職先の企業に関するマイナスな情報を聞かされたり、ネガティブな噂話を伝えられたりするケースもあります。

部下が会社を辞めることで上司が責任を問われてしまうような会社の場合は、上司も「あの会社は経営が危ないらしいから、転職しない方が良い」などと必死に説得してくることでしょう。

転職先がわからなければ引き留める口実を与えずに退職できるため、スムーズな退職をするためにも言わない覚悟も必要でしょう。

 

転職先を聞かれたら？困ったときの対応の仕方

転職先を言うつもりがないのに、何度も聞いてくる人がいるかもしれません。

何度も流しているのに、しつこく聞いてくる人もいることでしょう。

興味本位で聞いてくるのか、あなたのことが知りたいのか、転職に興味があるからなのか、何かしらの事情があって聞いてくるのだとしても、前述したように転職先を言ってしまうにはリスクが大きすぎます。

以下に、転職先を聞いてくる人への対応の仕方をご紹介します。

 

業種のみ答える

社名ではなく、転職先の業種のみを伝えてみましょう。

興味本位で聞いてきただけの相手なら、業種を伝えればそれだけでも十分でしょう。

しかし、さらに掘り下げて聞いてくるようであれば、

「◯◯系の会社です。」

「まだ正式な決定ではないので…」

などと流しても良いでしょう。

 

会社の事業内容を答える

「◯◯系に進出している会社です」

「福祉関係で事業展開している会社なんです」」

など、転職先企業の事業内容で答える方法もありです。

 

まだ決まっていないと濁す

転職先が決まっていても、あえて決まっていない、と言い通すのも手です。

「まだ本決まりではないので…」

「選考段階の会社からの返事待ちなので…」

などと返事を濁しておけば、明確な返事はしなくても済むでしょう。

 

転職先企業から口止めされている

あまりにもしつこく聞いてくる人には

「転職先の企業から口止めされているんです。情報に関しては厳しくて…」

などと伝えてしまってもやむを得ないでしょう。

転職先の企業の事情によって伝えることができないことにすれば、相手もそれ以上は聞いてこられないはずです。

 

転職活動は秘密裏に！

退職前に転職先の企業名が知られてしまうことで起こりうるリスクを考えると、そもそも転職についての話題は出さず、転職活動をしていることも誰にも言わないのが良いでしょう。

転職先が決まったら、その解放感から言いたくなる気持ちもわかりますが、無事に退職するまでは転職に関する話題は避けましょう。

退職前に面倒なトラブルに巻き込まれないためにも、「誰にも言わない」ことを鉄則だと考えておくことが一番です。