面接で聞かれる「退職理由」
転職活動における面接では、必ずと言っても過言ではないほど聞かれる質問があります。
その中の一つである「退職理由」は、採用担当者や面接官が
「自社に入社してもすぐに辞めてしまわないか」
「どのような理由が退社に結びつくのか」
を確認するための質問です。
退職理由も会社への不満や人間関係のトラブル、体調不良、家庭の事情などさまざまな理由があるでしょうが、面接官の意図をくみ取り、マイナスイメージを持たれない内容で、的確に返すことが必要です。
そこでこちらのページでは、面接で「退職理由」を上手く説明できるよう、答え方のコツと退職理由ごとに参考例文をご紹介していきましょう。
退職理由の答え方のコツ
まずはどのような退職理由であっても、面接官に対して上手に答えるためのコツを挙げていきましょう。
嘘は言わない
残念ながら面接官から良い評価をして欲しいがために、嘘をついてしまう方もいらっしゃいます。
しかし、転職理由がネガティブなものであったとしても、嘘をつくことは避けましょう。
嘘が企業側に知られてしまった場合、信用を失うことは間違いありません。
仮にネガティブな理由を隠したいと思っても、嘘をつく必要はなく、伝え方に気をつけることで誠実に返答することができるはずです。
転職目的と一貫性を持たせる
転職の目的と一貫性がある退職理由でなければ、面接の内容自体がちぐはぐなものになってしまいます。
一貫性のある理由は、面接官を納得させるうえでも重要です。
自分が働く目的、何を叶えたいのか、などを洗い出し、そのためには「退職」という手段になったのであるという話の流れをしっかりと立てたうえで、退職理由を伝えられるようにしましょう。
ポジティブな内容にする
退職理由は面接の質問の中でも、特に話しづらい話題とされています。
人によってはネガティブな経験や弱みを伝えなくてはならない場合もあるでしょう。
しかし、だからといって避けることも、嘘をつくこともせずに、できるだけ前向きな退職理由に変換して明るく答えられるように準備しましょう。
不満・愚痴に注意
退職理由が待遇面や職場の人間関係への不満などだったとしても、不満をぶつけるだけの理由では面接官を納得させることはできません。
事実、不満があったとしても、その不満に対して自分がどのようなアクションを起こしたのか、改善しようと働きかけたのかなども説明し、「問題点が改善・解決できなかったため、退職を考えた」というようなまとめ方であれば、納得を得ることができるはずです。
退職理由がただの不満や愚痴で終わることがないように注意しましょう。
退職理由の参考例文
次に、退職理由を聞かれた際の回答例をご紹介しましょう。
よくあるケースを挙げてご紹介するので、退職理由を考える際の参考になさってください。
理由：給与が低い
退職理由の直接的な理由は、現職企業の給与水準が低いことから、経済的な面にゆとりを持てないことです。
新卒入社して3年になりますが、現在の月収は19万円程度です。
入社5年目の先輩の話を聞きましても、給与が上がる見込みはほぼありません。
今はまだ独身ですが結婚の予定もあり、今後の生活を考えた際に経済的なゆとりを持って働きたいと考え、転職を決めました。
御社に入社し、積極的にスキルアップをすることで会社に貢献し、社会人としても経済的な面でも充実した生活を送りたいと考えています。
理由：職場の人間関係が悪い
現職企業では営業職に就いていますが、個人プレーで成果を上げる職場であり、同僚もライバル関係ですので、顧客の情報共有やチームで仕事を行うことが難しい環境でした。
しかしながら、もともと私は人間関係を大事にし、協調、協力しながら仕事に向き合いたいタイプでしたので、御社のチームワークを武器に、組織的な営業を行う姿勢に非常に魅力を感じ、転職を考えた次第です。
私も御社の営業部の一員として、個で培ったスキルを活かしながら、チームに貢献したいと考えています。
理由：家庭の都合
退職を考えた理由は両親の介護によるものです。
現在は都内で生活していますが、関西の実家にいる父が倒れ、母が父の介護をしています。
しかし母にも持病があり、現在、老々介護の状態です。
実家を出て20年になりますが、少しでも近くで両親の手助けをしたいと思い、地元への転職を考えました。
妻の理解も得ており、すでに家族で新生活を送る準備を整えている最中です。
今まで培ったスキルとキャリアを活かし、慣れ親しんだ地元でも活躍していきたいと思っています。
退職理由のポイントはポジティブ
退職理由はさまざまですが、ネガティブなものも見方やとらえ方を変えれば、ポジティブな言い回しに変えることができます。
ぜひポジティブな退職理由に変換し、面接官を納得させることができる返答を用意して面接に臨みましょう。