異業種への転職活動とは？

転職業界では「異業種への転職」はすでに珍しいことではなく、実際に転職活動者の半数以上が異業種への転職活動を成功しているという事実があります。

たしかに転職活動者の年齢や業種によっては、異業種からの転職活動が難しいケースもありますが、経験職種や培ったスキルなどに共通部分がある場合は、異業種転職へのハードルも年齢に関係なく下がることでしょう。

そこでこちらのページでは、異業種からの転職が成功しやすい業種はどの業種なのか、異業種転職を成功させるために必要なポイントなど、異業種への転職に興味を持たれている方向けに、異業種転職の基礎知識をお伝えしていきましょう。

「異業種転職」とは何か？

「異業種転職」とは、今まで経験してきた業種から、異なる業種へと転職することを指します。
異業種転職は大きく2つに分かれます。

異業種だが「同職種」転職

「業種・業界は変更するが、職種は変更しない」転職のことです。

例を挙げれば

・食品メーカーの営業職→広告会社の営業職
・サービス会社の経理職→教育機関の経理職

というようなケースです。

人材不足の解消や若手の人材育成などの企業側の希望によって求人を募集している企業の場合は、異業種・異業界出身の転職者であっても、積極的に採用を行っているケースが多く見受けられます。

異業種から「異職種」転職

転職前後の業種、業界、職種が全く異なる場合の転職のことです。

例を挙げれば

・食品メーカーの営業職→IT企業のコンサルタント職
・サービス会社の事務職→教育機関の経理職

というようなケースです。

異業種から異職種というケースでは、前職で培ってきた経験やスキルを活かすことがなかなかないため、年齢にもよりますが転職活動のハードルは高くなるものと覚悟した方が良いでしょう。

異業種転職が成功しやすい業種はどの業種？

次に、異業種からの転職者を多く受け入れている業種を調べてみましょう。

業種別に転職した方々が異業種からの転職か、同業種からの転職かをみた場合、

商社・サービス…異業種転職の割合約80％
インターネット・広告・メディア・小売・外食…異業種転職の割合約70％
メーカー…異業種転職の割合約50％
金融・メディカル・IT・通信・建設・不動産…異業種転職の割合50％後半～60％前半

となりました。
つまり、「商社・サービス」の業種に含まれる企業への転職は異業種からの転職者も比較的受け入れられやすい、むしろ同業種からの転職者よりも多いということがわかりました。

基本的にはどの業種も異業種からの転職がとても難しい、ずば抜けて門戸が狭い業種はないようです。

しかし、企業の求人ニーズは業界・業種の景気の影響を受けやすく、上記のような状態がずっと続くわけではありません。
もし異業種への転職を考えているのであれば、転職市場や希望業界・希望業種の動向をチェックすることも必要でしょう。

異業種転職を成功させるために必要なポイント

最後に、異業種からの転職を成功させるためにも、ぜひ押さえて欲しいポイントをご紹介しましょう。

入念な情報収集

・希望する業種・業界・職種と現職（前職）の違い
・異業種からの中途採用実績
・転職後に必要とされるスキル・経験

などをしっかり確認しましょう。
さまざまな角度から情報を集められるよう、情報の収集手段もインターネットだけに頼らず、自身の人脈や人材サービス会社、書籍、転職イベントなどを活用しましょう。

転職の理由と目的

異業種への転職の場合、

・なぜわざわざ異業種を選んだのか
・異業種にチャレンジすることで何をしたいのか
・異業種からの転職で将来的に何を目指したいのか

などを確認されるはずです。
前職への不満のようなネガティブな発言は控え、異業種へ転職する前向きな理由を考えておきましょう。

異業種出身でも活かせる経験や強み

異業種転職では経験・スキル不足が不利ではありますが、業種にとらわれることなく必要とされるコミュニケーション能力や対人スキル、交渉力、マネジメントスキルなど、これまでの経験やスキルの中からアピールできるものを整理し、異業業種でも活躍できることをアピールしましょう。

異業種転職の成功をつかもう！

異業種転職は転職者の年代によっても事情は異なり、特に年代が高いほど異業種・異職種のハードルは上がってしまうでしょう。
そもそも、異業種転職は業界・業種によってもパターンは異なるものです。
異業種の転職はチャレンジの要素が強く、リスクもありますが、成功すれば今まで以上にやりがいと可能性を広げられるチャンスにもなります。
異業種転職を成功させるためにもポイント押さえ、悔いのない異業種からの転職を成功させましょう！